屋外配線は
駐車場や玄関先などの屋外でも照明や防犯カメラの設置のために、電気を必要とする場合
があります。また、屋外にもコンセントがあれば良いのにと思うことも少なくありません。
しかし、あとから屋外配線をするときには、どのようにすれば良いのかわからないという人も多くいるでしょう。あらかじめ屋外配線が整備されている場合は良いですが、あとから屋外配線を使用したいと思ったときにはどうすれば良いのでしょうか。
今回は、屋外配線を使用するために必要な電気工事はどのようなものか、また屋外配線の電気工事で注意したいことなどについて、わかりやすく解説します。
屋外配線の方法
屋外配線を使用するための方法には、室内から電源を分岐する方法と、屋外に新しく分電盤を設置する電気工事を行う方法の2つがあります。
それぞれどのような電気工事なのか、紹介しましょう。建物や用途に適した方法を選ぶことで、より安全に電気を使用できます。
室内から
室内から電源を分岐する方法は、すでに室内にあるコンセントから、電源を分岐し、外壁などの屋外にコンセントを作る電気工事です。
電気工事としては比較的簡単な方法であるため、約1時間程度で作業は完了します。
ただし、壁の状態や、室内から屋外までに障壁がある場合には多くの時間がかかります。また屋外に近い場所に、電源を分岐するためのコンセントがない場合には、室内から電源を分岐する電気工事は行えません。
延長コードを埋め込んでいると考えると、イメージしやすいでしょう。そのため、屋外配線の電気の使用量が大きい場合には、室内のブレーカーが落ちてしまう可能性を考慮しなければなりません。
新しい分電盤から
屋外配線は、分電盤から新しく配線する電気工事を行う方法もあります。
分電盤は、各部屋に電気を分ける機能を果たしています。
そのため、分電盤から新しく配線を引けば、ほかの場所の電力消費や屋外配線の電気の使用量によってブレーカーが落ちる心配がありません。
ただし、分電盤から新しく配線を引く電気工事は費用と時間が大きくかかります。しかし、屋外配線を使って使用する電化製品の電気の使用量が大きい場合には、分電盤から新しく配線するほうが安全です。
延長ケーブルは
電気工事を依頼すると、費用や時間がかかることを懸念して、室内のコンセントから延長ケーブルで電気を使おうとする人も少なくありません。
もちろん、延長ケーブルでも屋外に電気を持っていけます。しかし、屋内から延長ケーブルを延ばすと、窓などを完全に閉められず、防犯性に欠けます。
また、屋外で水を使用した場合に、ケーブルに水がかかってしまうと感電の危険があります。防水効果があるケーブルも販売されており、水に濡れない対策は必須です。
延長ケーブルを使用する場合でも、室内から電力を使用するため、屋外で大きな電力消費をする場合にはブレーカーが落ちる可能性があることに注意しましょう。
ほかにも、ケーブルが長くなる場合には、足元の注意を忘れないようにしましょう。
電気工事には資格がいる
屋外配線を行う場合だけに限らず、電気工事を行うためには資格が必要です。
そのため、簡単に思える配線であったとしても、資格を持たない人が電気工事を行うことはできません。法律に違反する行為になるため、やめましょう。
またDIYでは費用を抑えられますが、電気工事は漏電や感電などの危険を伴います。DIYで工事をして電気を使えたとしても、あとから漏電し、漏電が原因となって火災が起こる場合もあります。
簡単な屋外配線であれば、業者に依頼せずDIYでできると思うかもしれません。しかし、一般家庭の電気工事であっても資格が必要です。
そのため、専門の知識や技術がない人が電気工事を行うことは大変危険です。
業者に依頼しよう
屋外配線を設置する場合だけではなく、どのような電気工事であっても、資格を持たない人が自分で行うことは危険です。
そのため、配線などの電気工事は必ず業者に依頼するようにしましょう。
電気工事の内容によっては、施工できない場合や、配線を設置できない場合もあります。無理な配線をすれば、漏電や火災の原因になるため、希望する配線が可能かどうか、必ず業者に確認しましょう。
また壁の状態によっては、コンセントを希望通りの箇所に設置できない場合もあります。
多くの電気工事は約2時間から半日程度で完了します。ただし工事内容によっては、ブレーカーを落としたり、壁や天井に穴を開けたりする場合があります。
そのため、賃貸物件の場合には、電気工事を行う前に、管理会社や貸主の許可が必要です。
工事内容や費用の確認
電気工事を依頼するときには、工事内容や費用について確認しましょう。
電気のことは詳しくわからないという人も少なくありません。しかし、どのような工事が行われるかを把握しておくと、分電盤や電力消費にトラブルが起きたときに、対応しやすくなります。
また、費用について不明な点がある場合にも、作業の開始前に説明を受けておくようにしましょう。
まとめ
今回は、屋外配線を設置するときにどのような電気工事の方法があるかを紹介しました。
屋外配線を設置する電気工事は、室内から配線を引く方法と、分電盤から新しく配電する方法があります。
室内から配電する方法は、電気工事にかかる時間や費用を比較的抑えられます。ただし、室内や屋外で大きな電力を消費するとブレーカーが落ちてしまう可能性があります。
分電盤から新しく配電する方法は、費用と時間が大きくかかるものの、屋外配線を使用する電力が大きい場合には安全に使用できる方法です。
それぞれにメリットがあり、適している環境が異なるため、目的に合わせた電気工事を選ぶようにしましょう。
また、電気工事は資格を持った業者が行わなければなりません。
簡単な配線であれば、DIYで行えると思うかもしれませんが、資格を持たない人が電気工事を行うことは法律に違反します。さらに、漏電や感電、火災の原因となり、大変危険なためやめましょう。
屋外でも電気が必要な場合は少なくありません。屋外配線が欲しいと思ったときには、専門の業者に依頼し、安全に電気を使えるように電気工事を施工してもらいましょう。